
レーシック手術のために必要なものとは?
生体弁なら、術後数カ月で薬なしの生活にもどれるという。
30代半ばのS山医師にとっては、散々の環境だったにちがいない。
K田副理事長がS山医師をフロリダに訪ねてきたのは、その数年後だった。
「やりたいようにやってください」そのひとことが、S山医師を動かした。
「僕の医療理念に合ったことをやって患者さんが喜んでくれればいいのだと思いました。
日本はすべてが東京にかたよっていると思っていたから、鴨川で結果を出せば、東京でやるよりも意味があるだろうと」診療の質を評価し、向上をうながすS山医師が理念にしている「フォア・ザ・ペイシェント」(患者のために)は、K田総合病院を中心とするK田グループ全体の医療理念でもある。
東京に住む50代の歯科医は、「心臓の手術をS山先生にしてもらって、QOを圧倒的に高めてもらった」と喜んだ。
というのも、友人が同じ弁膜症の手術を大学病院で受けていた。
夫婦4人で温泉に出かけてそれを知ったのだが、友人は人工弁。
食事のあとに薬を山ほど飲まなければならなかった。
医療費が高くつくうえ、抗凝固剤を飲めば出血しやすくなるから、激しい運動はご法度。
しかも食事制限がある。
人工弁の音を気にする患者も2割ほどいる。
しかし、経年劣化は生体弁が15年、人工弁が20年。
人工弁のほうが再手術まで時間が稼げる。
それでもS山医師は、「再手術があるという点では患者さんにとっては同じ。
それよりも15年間健康な人と同じ生活ができるメリットのほうが大きいのでは」という。
「どんな治療法を選ぶか、どんな弁を選ぶかは、生きかたのチョイスでもあるんです。
だから僕は、現在あるものをとことんすべてお話しする。
患者さんの立場や仕事には関係なく、すべてをお話しして、あとは患者さんに選んでいただく。
あたりまえのことです。
選択の幅がどれだけあるかが、よい病院をみわけるポイントでしょう。
患者さんのQOを追求していく姿勢がなければ、医者をやってはいけないんですよ」S山医師はかならず1時間かける患者への説明のため、席を立った。
浸透している。
K田総合病院の受付には、「K田メディカルセンターの使命」と題したパネルがある。
そのひとつには、「患者さまは我々すべての行動の中心である」とうたわれている。
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